L.僕らの時代のライフデザイン 自分でつくる自由でしなやかな働き方・暮らし方
僕らの時代のライフデザイン 自分でつくる自由でしなやかな働き方・暮らし方
米田 智彦(著)
プロローグと全5章で構成されています。
プロローグ ノマド・トーキョーという生活実験
第1章 セルフデザイン ~しなやかさは「多面性」から生まれる
第2章 ワークデザイン ~「つながり」が生む働き方
第3章 リビングデザイン ~デュアルライフ時代の「多拠点住まい術」
第4章 大航海時代のキャリアデザイン
第5章 「あいだ」を行き来するこれからの人生設計
この書籍は、プロローグに書いてある「ノマド・トーキョー」という1年間、家もオフィスも持たず東京をまるごとシェアして旅するように暮らす生活実験型プロジェクトの実体験をもとに書かれています。
そこから、不確実な時代に自分の人生をどのようにデザインしていくかを見出し、「ライフデザイン」というコンセプトを提唱しています。ライフデザインは三位一体である以下要素から構成されています。
●セルフデザイン
精神の安定と自己の可能性を広げる「多面性」のデザイン。個性化でも、個の最大化でもない。コミュニティごとに異なる自分の側面を認める。自分の関わる世界をより多く持ち、可能性を広げられる準備をする。
●ワークデザイン
場と人によって仕事の「つながり」を生み出すデザイン。(偶然の)つながりが生まれる場所を選ぶ、自分で場を作り出す。競争から協創へシフトし、個のつながりでコトを始める。コストをかけず、小さなスケールで自分独自の経済圏をつくる。
●リビングデザイン
心身の健康を良好に保ち続ける「多拠点」の住環境デザイン。海外⇔国内、都心⇔郊外の往復スタイル、移動生活から多拠点生活へ。各コミュニティに高付加価値の情報やコネクションを運び活性化する。
第4章では、このライフデザインの概念を前提としたキャリアデザインの考え方が記されています。「長期の到達点は、短期計画の積み上げである」という考えを基盤に、行動の連続の中で問題を解決しながら前進する重要性が語られています。
ノマド・トーキョーという生活実験の実体験から 肌で感じたリアルなこれからの時代の働き方・生活が描写されています。これまでの常識を覆すような生き方で、今はマイノリティーに思えますが、時代の変化に後押しされライフデザインの考え方は確実に浸透しく生き方だと思います。
「あいだ」という言葉が多用され、2者択一の常識を打ち破っています。 黒か白かではなく、実は中間のグレーが存在しているということに気付くことが 新しい働き方を受け入れるための第一歩であるように思います。