社会的学習理論アプローチ:プランド・ハプンスタンス(計画された偶発性)理論
J.D クランボルツ(Krunboltz, J.D)。スタンフォード大学、教育学心理学教授。アメリカ心理学学会およびアメリカ科学振興協会フェロー。キャリア開発評価、行動科学的カウンセリング、カウンセリング手法に関する著作があり、キャリアカウンセリング理論の先駆者として知られる。
個人のキャリアの8割は予期しない偶然の出来事によって形成され、その偶然は、意識や努力によって、新たな機会へと発展させることができることを主張する理論が、プランド・ハプンスタンス理論(計画された偶発性理論)です。
旧来、キャリアは意図的かつ計画的に築いていくものであるとする論調がありましたが、計画通りの人生を歩みにくい変化の激しい時代に、予期しない出来事を前提に、それを学習の機会と捉えキャリアを形成する重要性を述べています。
キャリアに関する意思決定をすること、一つの職業へ永遠に関わり続けるのではなく、積極的にチャンスを模索しながら、オープンマインドでいることを推奨しています。
この理論においては、偶然の運命に身を委ねるのではなく、自らが意識や努力によって、主体的な行動で出来事を引き起こしていく姿勢が重要であるとしています。様々な出来事や機会を創造し、それを活用していくために有効となるスキルとして、以下の5つをあげています。
本理論への理解を深める書籍を紹介します。そして本書の中から、理論や5つのスキルの重要性を裏付け、行動を駆り立てられる文章を抜粋しました。
理論を理解することと、実践に人生で活かすことは大きく異なります。実践したい気持ちを高めるためには、理論への理解を深め、納得感高く「やってみたい」気持ちを引き出すことが重要なのではないでしょうか。主体的に偶然の出来事を増やし、新たな機会を楽しむ人生を歩みたい方にはぜひ手にとっていただきたい一冊です。
<書籍『その幸運は偶然ではないんです!』より抜粋>
●人生には予測不可能なことの方が多く、あなたは遭遇する人々や出来事の影響を受け続けるのです。
●あなた自身も、また、環境も変化している今日、自分の将来を今決めるよりも、積極的にチャンスを模索しながらオープンマインドでいる方がずっと良いのです。
●もし夢が計画通りに実現しなかったとしても、がっかりしないでください。よくも悪くも、あなたの人生には予測不可能なことが多いのです。
●リスクをとってたとえ失敗したとしても、そこから得られるものは大きいのです。また、やってみるまでは、自分が本当にそれが好きかどうかはわかりません。
●間違えるかもしれないという恐怖から、何もしないことよりも、間違いから学ぶことこそ成功につながると考えてほしいのです。
●過去の自分をひきずったり、意に沿わない現在の仕事にこだわる必要はありません。将来に向かって今の自分や環境を変えていくこと、そのために行動を起こすことが大事です。
●じっと座って自分のへそを眺めていることが、情熱を発見する効果的な方法だとは思いません。情熱は、重要な活動に従事する人々との関わりによってはぐくまれるのです。積極的に人生を送ることで、想定外の幸運な出来事を作り出すことができます。
