冷暖自知:まずやる、すぐやる
目の前の水の冷たさや暖かさは、自ら触ってみることなしに知ることはできない。水の温度がどのくらいかもわからなければ、冷たい/暖かいという感覚そのものも赤ちゃんにはわからない。 何事も自分の体を使って体験してみないことにはわからないということを教え、身を持って体験することの大切...
白雲自ずから去来す:機会に備える
こんな情景を想像してください。 真夏の強い日差しを受けながら、畑仕事をする人。一息つきふと空を見上げると、遠くに白い大きな雲が浮かんでいる。遠くの雲を眺めながらその人はこう考える。 「あの雲こっちにこないかなぁ。」 白い雲が太陽を遮ってくれるまで一旦仕事を中断することもでき...
喫茶喫飯:ただ目の前のことを丁寧に
この言葉が伝えているのは「お茶を飲むときはお茶を飲むことのみに集中し、ご飯をいただくときはご飯をいただくことのみに集中せよ」ということです。 カフェでの光景を思い返してみると、本を読んだり、PC・スマホを操作していたり、誰かと会話をしていたりと、ただただ目の前の飲み物を味わ...
水急不月流:月と月影は違う
「みずきゅうにしてつきをながさず」と読みます。 水面に月が映し出されている情景を思い浮かべてください。穏やかな水面に風を吹かせると、水面の変化に合わせて月影はゆがみますが、その水の変化がどんなに急であったとしても月が流されることは決してありません。...
脚下照顧:己に矢を向ける
「足元に目をやり、ちゃんと履物を揃えましょう」という意味で標語的に使われがちな言葉ですが、真意は別にあります。元来は外(自分以外の何か)に向かって悟りを追及せず、まず自分の本性を真っ直ぐに見つめなさいという修行者に対する戒めの言葉として使われてきたそうです。抽象的には「己に...